「フードファイト最終回 感想」
〜やっと書いたよ〜

SINBA



最終回を見たら、感想を書こうと思っていた。けれど困った。最終回での満と真奈美
の関係が納得できなかった・・・。ドラマの中に少々の不条理があっても、私は自分
に都合がいいように考えられる。あまり気にしない。

けれど、最終回での満と真奈美の心が通い合った時の、満の表情が私の思っていたの
と違った。・・・満の表情・・・。悪くはなかった。悪くはなかったが、ひっかか
る。

あれで二人はわかりあえたのだろうか。



・・10話から11話、私の頭の中を歩き回るFF・・・(ちょっと暗い)



10話の最後、満は孤独だった。如月医師に支えられた満のなかに親に捨てられ、無力
に泣く子供がそこにいた。菅原に、「娘のために戦ったから負けた。」と、言い放っ
た時は独りで生きてきたふてぶてしい少年がそこにいた。

表面ではどんなに明るく振る舞っても、その中に、恐ろしいほどの孤独を持ってい
た。それをさらけだしてしまった。自分さえもだましていた心の封印を解いてしまっ
た。そこには、ただ食物をがつがつとむさぼり食う行為に依ってしか、自分の存在価
値を認められないみじめな自分がいた。

満は、真奈美のすこしのくもりもなく、明るくまっすぐな心にあこがれていた。けれ
ど、自分の本当の姿に気付いた時、それは残酷な鏡となった。

そして、満は「道化師のソネット」をうたう。

自分がこんなにみじめになっても、愛する人が幸せになれるように。

自分が悲しませた愛する人が笑ってくれる様に。



それをうけての11話。

満は真奈美の声に気付いて、あたりの気配をさぐる。

そして、「そこ」にいると確信する。

満は感じる。真奈美が満の弱さや醜さ、それから悲惨な過去、先のみえない未来も包
んでくれて、話しかけてくれている事を。

真奈美がすべてを受け入れてくれて、満は自分に許され、解放された。

満は真奈美にほほえみかける。

言葉をおぼえる前の子供のように。



世界中にひとり、自分のすべてをつつんで、存在を喜んでくれる人がいる。たとえ、
一緒にいられなくとも心の中で、いつもそばにいてくれる。

そう、わかりあえたと思えば、満は生きてゆけるし、真奈美はつくし園で待っていら
れる。



私の頭の中ではこんな感じだった。

ドラマではふたりの心は「通じた」が、わかりあえたのだろうか。

これが最終回でなければ、こんなにひっかからなかった。



とにかく、FFは終わった。3ヶ月、たのしかった。

この世界をつくった人たちと、この世界に生きた人たちに感謝します。

そして、この話が、見ていた子供たちに「満はどこかで生きているよ。また帰ってく
るかもしれない。」と、言える終わり方でよかった。

TEAMが大人たちへのメッセージなら、FFは子供たちへの贈り物。

1999−2000の社会から生まれた対照的なふたつのドラマ。

(TEAM最終回の少年が言っていた、「おもいっきり走り回りたい、どこか」とは
「 つくし園」にあったのでは。)



クサナギ ツヨシは、またFFをやりたい、と言っている。

おみそれしました・・・。私の理解の範疇をこえている・・・。

井原 満は、幸せ者だなあ。また、やってもいいよ、と言われてなあ。
 
  


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