「フードファイト第六回 感想」
〜本日の味付け・ふたたび味覚外の世界へ〜

松本 有紀


・・・困ったな、と(笑)。
今回の感想は、修士論文書くみたいに、ドイツ語かフランス語で書いたほうがいいのじゃないかと思いました。自分の母国語以外の言葉で書いた方が、冷静に客観的に書けるのではないかと思ったからです。
問題は、わたしは修士課程なんか取ったことないし、ドイツ語もフランス語も知らないってことですな。わははははは←すでに逆切れのきざし

今、とっても願ってることがあります。日本テレビさんに是非お願いしたい。
それは、「フードファイト台本視聴者プレゼント」(爆)。出演者のサインなんていらないから。難しい、マニアックな「フードファイトクイズ」に正解しなきゃもらえない、とかいうのでもいいや。がんばるから。
いや、だって見てみたくなったんですよ。フードファイトって、いったいどんな台本になってるのか。製本されて、ちゃんと一話一冊になってるのか。通しで文字で読んでみたらこの話ってどんなことになってるのか。説得力あるのかないのかわけわかんないのか。

第6回、一度見て、わたしにはなにがなんだかわかんないんです(涙)。

わたしは、よっぽどのことがない限り、ドラマを2度見ることはしません。家にたまたまいないときにはビデオ録画してますが、それを一度みて、さらにもう一度見直すことはめったにありません。テレビドラマは、一度見て、それで納得できなければだめだと思ってるからです。それがお約束なはずだと思ってるんです。娯楽ものなら、それを一度みて「わははー」と笑えればいい。シリアスものならそれを一度みて、涙したり、「むむー」と考えこめばいい。後に残ろうが残るまいがそんなことはどうでもいい。でもとにかく、一度見ればそれで最低限のことは分かるように作ってあるべきなんじゃないかと思ってるんです。だって、テレビ番組作ってる人が、もともとたくさんの人が録画して何度もみて、それで納得することを前提としてるんだったら、「視聴率視聴率」って騒ぐ必要ないじゃん。ビデオに録って、何度も何度も見る、見たい、っていうのは視聴者の側の都合だったり思いだったりにすぎないわけで、作ってる側は一回入魂でいるからこそ、激しい番宣したり、すんげぇ面白いCM作ったりして、「今日見てね見てね〜」って言うんじゃないでしょうか。

で、第6回。あれはいったいなんだったのでしょうか(笑)。お話の本筋はどこにあるのでしょうか?九太郎と満の物語?おぼっちゃまの自立の物語?麻奈美ちゃんの「足長おじさん探し」の物語?それとも、冴香さんの、「金妻」?(←無意味に古い)、宮園会長の「不毛地帯」?(←もっと古いしいい加減。ちょっと横の本棚覗いて目に付いた本のタイトル書いてみた)。それともあれは、支線だけを組み合わせて作る、新しいタイプのモザイクドラマなんでしょうか。なんなんだか教えて〜(大泣)。

クサナギツヨシは、瞬間瞬間をいさぎよく、美しく、切なく哀しく面白く生きることに決めたみたいに思えます。「綱渡り」彼はこのドラマをそう表現しましたが、綱を渡ってるだけじゃなく、実は綱を張ってるのも彼。ワンシーンワンシーン、彼はとても印象に残る表情をし、声を出し、演技をしますが、それがほかのどのシーンにも繋がっていかない。カメラが切り替わる一つ一つのシーンは、「シーン」というより個々の「エピソード」のように思えます。そしてそのエピソードをむりむりつないで一つのドラマができてる。

それだとわたしには分からないんだってばー。

プロデューサの西さん。ラーメン屋さん、似合ってました。セリフまわしもけっこううまかったです。さりげなくっていい感じでした。でも、ああやってワンシーン出るだけでも、衣装つけたりメイクしたり、リハーサルしたり本番撮ったり、もしほんとに九太郎と対面で撮ってるんだったら、「九太郎待ち」とかあったりして、それなり時間かかってるんじゃないでしょうか。

そしたらその空いてる時間、ちょっと脚本チェックしてください(涙)。

企画の野島さん。「らいおんハート」いい曲です。野島さんの詞、ちょっと甘ったるいかなぁ、って思うけど、野島さんが書かれる詩はロマンティシズムにあふれてるのを知ってます。実は好きです。言葉を扱う職業の方ですから、やさしい、さりげない言葉で書かれたあの詩、きっと時間をかけて書いてくださったのだとおもいます。

でもそしたらその時間をちょっと削ってでも、脚本チェックしてください(涙)。

クサナギツヨシを、彼の演技を細切れにしないでください。

すでに川本が「感想ファイト!」で触れておりますが、8月6日付日刊スポーツで、北区つかこうへい劇団8期生として入団した、内田有紀さんの大きな記事があります。その中で、つかこうへい氏が、「内田有紀とクサナギツヨシで”ストリッパー物語”をやってみたい」とおっしゃっています。

この件については、なるべく早いうち、明日か、あさってには、「Web会議室」で、わたしの思うことを書かせていただこうと思っています。

ただ、一言だけ。

わたしは、クサナギツヨシの「ヒモ」を見てみたいです。つかこうへいが彼に与える言葉の数々を、クサナギツヨシがつかこうへいに与える「創作者としての喜び」を、そのコラボレーションをもう一度観客として体験したいです。

なぜなら、そこにはちゃんと、人生につながる「意味」があるから。
「人生」、削っちゃってもいいや。

そこには、つながる「意味」があるから。



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